SSブログ

マデリーン 愛の旅路(イギリス・1950年) [面白かった映画]

 監督はデイヴィッド・リーン。
 脚本はニコラス・フィップス、スタンリー・ヘインズ。
 主演はアン・トッド。
 主人公はイギリス上流階級の娘。貧しいフランス人青年とひそかに愛し合っていた。親から反対されるとわかっていたので秘密にしていたのだ。父は、娘が異性に関心がなく恋人もいないと思い込んで、上流階級の青年を紹介する。青年は主人公に惹かれて、プロポーズ。主人公は秘密の恋人に、駆け落ちしたいと言うが、彼は親に認められて上流階級入りする野心を抱いていた。主人公の愛は醒め、ラブレターをすべて返して欲しいと迫る。彼は激怒し、父親に手紙を見せて、すべてを話すと脅(おど)す。やがて主人公は彼を自宅に招くと、ココアを飲ませ、彼は死亡。死体から砒素が検出されて、主人公は容疑者として逮捕され、裁判になる。
 イギリスの名監督デイヴィッド・リーン作品の中で異色な感じのミステリー。主人公が秘密の恋人を熱愛する想いや、愛が醒めて彼に対して冷淡になり、殺意を抱きそうな心理などがよく伝わってきた。
 果たして主人公が犯人なのかどうか、主人公と被害者の青年との関係も世間に暴露され、スキャンダラスな裁判となっていくラスト近くは、緊迫感に満ちた面白さがあった。
 他の作品とは、ひと味違うデイヴィッド・リーン監督の映画を堪能した。

12-4.gif


共通テーマ:映画

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。