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アンネの日記(アメリカ・1959年) [面白かった映画]

 監督はジョージ・スティーヴンス。
 原作はアンネ・フランク。
 脚本はフランセス・グッドリッチ、アルバート・ハケット。
 主演はミリー・パーキンス。
 ドイツ生まれのアンネは、父がユダヤ人、母がオランダ人。ナチスによるユダヤ人排斥時代、一家は親友一家と共にオランダへ亡命し、隠れ家の屋根裏部屋で暮らすことになる。階下が工場で、気づかれないよう物音も立てず、しばらく無事だったが、やがて警察に発見されて収容所に送られることに。そこでの生活をアンネは毎日、日記に書き続けた。
『アンネの日記』は昔、読んだし、この映画もテレビで見たことがある。物音にも神経をとがらせ、隠れて屋根裏部屋で暮らすなんて、現実にそんな暮らしをしていた人たちがいたとは、何て可哀想と思ったものだった。
 再度、観てみたら、辛い生活の中でアンネが必死で希望を見出し、明るくふるまい、幸福な自分として生きることを模索していた、その気持ちが痛々しく伝わってくる。
 青春を謳歌できる年齢に、興味のある異性の存在、異性との愛やキス、それらを知ることなく生を終えたくない必死な気持ち。両親の親友夫妻の息子である少年への淡い感情は、海や山や湖など美しい景色を背景に、旅先などで偶然知り合ってめぐり会った恋とか愛とは雲泥の差がある。アンネの切羽詰まったような気持ち、生まれてきて、あれも知りたい、これも知りたいと、悲痛な想いが伝わってくる。
 ユダヤ人のお祭の日に、アンネが肉親や共に暮らす人たちに1つ1つ工夫したささやかな贈り物をプレゼントしたり、自分の日記帳に語りかけるシーンなども可愛らしかった。 

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